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三回目のフランス出張日記

フランス出張日記

2012年3月18日、社長と専務の私二人でエールフランスにてパリに発つ。

いよいよ念願の‘お茶とチーズのマリアージュ’の試食体験がパリの2区にあるworkshop Isséで実現するのです。試食体験は2日間に渡って開催されました。

19日は、レストランのシェフ・ソムリエ・ジャーナリスト・フランス国営放送局France 2のMC・超有名ソプラノ歌手始め、食に関する専門家や著名人の方々をご招待しました。
20日は、有料の20€日本円で約2,100円の高額にも関わらず、多くの一般参加者がおいで下さいました。

Isséさんはパリでこだわりの日本食材を扱っておられるお店です。大変有り難い事にIssé の黒田社長様が、事前に見識豊かな専門家の方々を招請して下さいました。

参加者の方々に、煎茶・冠茶・ほうじ茶の三種類のお茶と、
Saint Maure de Tourraine, Comté, Neufchatel

の三種類のチーズを試して頂きました。
まずなぜこれらのチーズを選んだかというと、

2012-04-21sainte-maure-de-touraine-1①Saint Maure de Tourraineは昨年10月にフランス北部のブーロンシュルメールのPhilippe Olivier さんを訪問した時に、chèvreはお茶とよく合うと思うよ、とアドヴァイス頂き、弊舗の仏人スタッフであるアドリアンさんが、中でもあまりきつい薫りのしない
Saint Maure de Tourraineを選んで下さいました。

2012-04-21 95②Contéは10月にフランスアヴィニョンのRoland Baltelnemyさんを訪問した時、この組み合わせを絶賛頂いたからです。日本でチェスコさんを訪問した際にも‘Contéはどのお茶に対しても万能選手である’とご評価頂いております。実は昨年のドーヴィルの京都府主催のお茶の祭典の時も使わせて頂きました。ハードタイプのチーズです。

2012-04-21 Neufchatel③Neufchatel これはフランスAOPのチーズ組合の代表的なチーズのひとつで、もともとドーヴィルの京都府主催のお茶の祭典の前に事前にカンのAOPの組合を訪問した際、元組合リーダーのBenoit Perraudさんが薦めてくださったウオッシュタイプのチーズです。
あまり癖がなく、扱いやすい可愛いハート型のチーズです。

お茶とチーズのマリアージュ パリにて

パリでのお茶とチーズの試食体験に向けて、仏人スタッフくを迎え、3月上旬、啓蒙パンフレットのフランス語バージョンが出来上がりました。それから日本語版、英語版もついに完成。お茶とチーズの試みが、フランスでどのように受け入れられ、表現されていくのか。わくわくします。伝統的な製法で作られた、風味豊かなフランスのチーズと、個性的でテロワールを存分に表現した宇治茶との世紀のマリアージュを、柔軟な感受性で、心地よく味わって頂きたい思いで一杯です。

Barthélémyさん訪門

またフランスの訪問記に戻ります。

2012-02-26 201202261822326bcさて、三種類のお茶に対して、大変相性のいいチーズを提案下さった、
Barthélémyさんのセンスには脱帽です。

Barthélémyさんは以前から、いり番茶とコンテの抜群な取り合わせに注目しておられ、今回さらに宇治茶と合わせることによって、
『想像以上に豊かで多彩なお茶とチーズの相性の発見をする事が出来た、』と絶賛頂きました。、

お茶と一緒に食べる事によりそれぞれのチーズの薫りと味が際立つことが明らかになりました。ますますこの取り合わせの奥深さに魅せられた、アヴィニオン訪問でありました。

Barthélémyさんは、
『煎茶とコンテの組み合わせは、フランス料理のあらゆる扉を開くきっかけとなるであろう。』と将来への展望を語って下さいました

Barthélémyさん続編・領事館行脚

次は煎茶とグリエールチーズ・コンテで挑戦。

まず一煎茶目の煎茶とグリエールチーズ。フルーティーで心地よい渋味の煎茶と、あまり熟成していないグリエールチーズとがいい相性である。
コンテと煎茶の組み合わせは絶妙である。コンテの甘くて繊細な風味をひきたててくれる。

次は二煎目の煎茶で。
煎茶は、噛んだらくるみのような味のするコンテの、あらゆる風味をしっかりと際立たせてくれる、とBarthélémyさんは絶賛されました。煎茶は上品でエキゾチック。芳醇な薫りが魅力的。
煎茶とチーズはとてもよく合う。将来的にもいろんな可能性を秘めている。試食した人がそれぞれに自分の感性で感想を述べるだろうと素晴らしいコメントを頂きました。

最後はエポワスAOPとほうじ茶。
ほうじ茶は美しい茜色に染まり山の影に沈む太陽のイメージ。ほっこりと気持ちを和らげてくれる。森のキノコ皮のように深い芳香のある、カマンベールのような、外皮の香ばしいチーズに良く合う、と感受性のゆたかなお言葉を頂戴しました。

写真はエポワスAOP
2012-01-05 20120105231829d4d

主要チーズ生産国
在大阪・京都領事館及び公館訪問行脚

英国・オランダ・米国・フランス・イタリア各総領事
スイス名誉領事・ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川(ドイツ公館)館長様に、
自国チーズと宇治茶のマリアージュを体験して頂きました。

共に口をそろえての感想は、『正直な所チーズとお茶の組み合わせの話を聞かされた時は、違和感を持っていたが、実際体験をしてみれば、何の違和感もなく極自然な組み合わせで本当に驚きました。』と、最大の賛辞を頂きました。

この時私たちは、日本の茶文化と其々の国のチーズ文化の交流という新たな潮流の予感を実感しました。

写真は、英国チーズ、三角の塊が左からスロップシャーブルー・スチルトン
細長いい3本組は、レッドチェダー ゴーダ チェダー
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この写真をご覧になった、パリの三ツ星シェフ、アランパサ-ドさんが美しいと褒めてくださいました。
日本の大手チーズ会社の方も、私達には考えつかない盛り方と仰ってくださいり、正しく自画自賛。
因みに一番後ろに、ナッツと冠茶をあしらいました。

フランス出張日記2011年10月18日

南仏アヴィニヨンのフランス最大の組合、ギルドデインターナショナルの会長Roland Barthélemy様を訪問させて頂きました。
TGVのアヴィニョン駅へ迎えに来て頂き、車で約40分。オリーブとブドウ畑をくぐり抜けて、
丘の上のBarthélemy様の家へ到着。
パリとは違う南仏の陽気を感じるモダンな造りのお家は解放感あふれる別天地。

2011-11-20 20111120201035b1d
試飲・試食にあたり、まずは水の選定から。お茶は軟水で入れるのが好ましいのです。
Barthélemyさんは地下250メートルからご自宅専用の 井戸水を引かれているそうです。
買ってきて頂いたボルビックと飲み比べ。
断然井戸水の方がまろやかで癖がなく、試飲に使わせて頂く事にしました。

最初は冠茶をうんと湯さましして抽出、それだけで一口召し上がって頂きました。 まろやかでコクのある 味。
冠茶を召し上がっていただくことで、未孔を新たにし、つまりニュートラル な状態で試食を始めて頂くことができます。

さあいよいよチーズとお茶のマリアージュに挑戦だ
チーズ本場の権威は、如何なる反応を示してくださるのでしょうか。2011-11-20 20111120201057c9a

先ずは、ブリア・サヴァランと冠茶。

一煎目。
夜明けのイメージ、と表現されました。未孔が目覚め、幼年期の味覚の記憶を呼び起こす。
しだいにうまみが増してゆき、日没の時に照り映える太陽のように強烈なものになっていく。
冠茶はブリア・サヴァランと同じようなキノコのような心地よい芳香を感じるとのコメントを頂く。

二煎目。
未経験の味。ヨーロッパでは♦1UMAMIと呼ばれる味である。
お茶は自然を際立たせるものであり、持続性のある薫りを放つ。
それは気持ちを和らげ,深い喜びに誘う。
お茶とチーズがお互いに絶妙の平衡を保つのである。

次々に表現され、はっとするようなBarthélemyさんの的確な分析力に感動しました。

♦1UMAMI(近年日本語の旨味を、食のプロの間で使われるようになりました)

2011年10月渡仏日記

2011年10月渡仏日記

16日からから24日まで、フランスへ出張に行ってまいりました。

その目的は
① ハイアットヴァンドームパリにおける京都府のイヴェントと商談会に参加させていただく為。
② ②弊舗の掲げる「お茶とチーズのマリアージュ」の企画を実際にフランスで具体的に展開する為。

10月17日、パリの3つ星レストラン・アルページュhttp://www.alain-passard.com/fr/にインタビューに行きました。

アルページュ総料理長、アランパサードさんの本表紙
アルページュ総料理長、アランパサードさんの本表紙

渡仏前には、三ツ星だから凄いんだろうなと思ってはいましたが、いざパリに着いて、アルページュを訪問するとパリッ子に言わせると『メッチャ凄いじゃん』といったような、誰もが知り憧れる超有名店で、最も予約が取れずしかも金額もパリではエッフェル塔のように最もお高いそうな。 いざお店に乗り込もうと前まで行ってみたら、入口の質素な事にもっと驚かされました。 中身がしっかりしてしていれば、入口の狭さなど関係ないのは日本と同じですね。 同じ三ツ星で神戸のカ・セントさんはも決して広くもないし、東京の幸村さんも本当に狭い入口ですが、全ての人を魅了するお料理を出されています。

話がアルページュさんから脱線しましたが、女性料理人のClaire PAUZE様にご対応頂き、チーズとお茶を実際に試飲試食して頂きました。

ドーヴルのお茶の祭典の時と同様、ポンデベック、ブリアサヴァラン、コンテの3種類のチーズに冠茶、煎茶、ほうじ茶の3種類のお茶を合わせてみました。 Claireさんは日本茶は飲みなれておられない様子、冠茶と煎茶の渋さに戸惑って おられましたが、しだいに慣れてこられ、3種類のチーズと3種類のお茶がハーモニーを奏でている、とコメントを頂戴しました。

パリのレストランでこの組み合わせがメニューに載る可能性をインタビューしてみました。現在、日本茶の入れ方はあまり知られていないし、コース料理の中で、入れる手間を考えるとあまり現実的ではない、と辛口のお言葉。
しかし、 salle du dégustationつまり試食サロンをパリで開いてそこで、展開していくというのはあり得る、とうれしいお言葉を頂戴しました。

お茶の美味しい季節になります。

お客様からの《茉莉の薫》の反応が気になりますよね。

多くの方が中国緑茶の華の強い香をイメージされます。
もしも、それと同じ位の香の量ならば、
それは宇治で作った中国茶風の緑茶となってしまいます。

日本緑茶でジャスミンの香がするのは、
中国緑茶の製造要因の何か、
恐らく発酵が何処かで起こってしまったと考えられます。

茶摘をして、蒸し行程に入るまでの段階だと思いますが、
通常これ程の香が付くと、他に顕著な欠点が出てきます。
若干の水色以外感じられません。

いずれのせよ、秋が来てその風味には熟成をへて、
益々まろやかさが増し美味しくなって来ました。

今進めています、お茶とチーズのマリアージュに絡めて、
一度試食してみます。

10月16日(日)~23日(日)まで、
専務がパリへチーズとお茶のマリアージュの検証に出かけます。
本場のチーズ組合や有名シェフに、
チーズとお茶のマリアージュを楽しんで頂きコメントを求めてきます。

パリで、こんな事を聞いて聞いて欲しい等リクエストが有れば、
どしどし応募してください。
連絡先は、 info@rishouencyaho.com までお寄せ下さい。
お待ちしています。

日本のソムリエ草創期

7月下旬に会って来ました。 日本のソムリエ界の重鎮に!
皆さんもよく知る、東京の六本木ヒルズに有るホテルの一室をお借りして、そのお相手は(社)日本ソムリエ協会名誉会長の熱田貴先生です。
写真でしかお見受けしたことが無かったんですが、ホテル玄関でお待ちしていたところ一見して熱田先生と分かりました。
上背はさる事ながら大きなお体は、決して肥満ではなくきっと若い頃には何かスポーツをなさっておられたかのようにお見受けしました。 優しくて強みのあるお声は、会談内容を録音したレコーダーの、貧弱な私の声がより情けなく感じてしましました。

勿論会談内容は、国内外の西洋料理レストランでのお茶、とりわけチーズとお茶のマリアージュに付いてです。
用意したお茶は、サミドリ品種のかぶせ茶、ヤブキタ品種の煎茶どちらもブレンドしていない単一畑の風土の風味を感じる個性豊かなお茶です。 もう一品は幣舗の焙じ茶で一番人気の特上ほうじ茶です。 この三品は、今年のお茶の中で、其々共にチーズと最も相性が良い逸品です。 用意したチーズは、コンテ・クリームチーズ・カプリスデデューの三品です。
其々のお茶と・チーズを食す際にお茶碗を、大きな両手の中に育み目を閉じて深々と息を吸い込むが如く試されていたのが私の心の印象に残っております。  共に飲食の世界に身を置く者同士、その納得の表情により私は勇気付けて頂きました。 そのお言葉は短くしかし重いものでした。『チーズとお茶は有りですね。 我々ソムリエは、改めてまた一つ日本茶の勉強をしていかなければなりません。』  このお言葉に接して、身の引き締まる思いと、責任感を新にしました。

茉莉の薫

ページ上の左側のジャスミンの写真は、私の居宅近くのお宅の塀に咲き、
毎年上品な芳香で近所に方々を楽しませています。

その可憐な花も、梅雨明けの頃にはいつの間にか薫と共に消え去り変わって、節電の夏がやってきました。
しかし、この時期弊舗お薦めの【茉莉の薫】は上品な芳香を保ったままです。

氷を入れたグラスに熱湯で煎じたお茶を注げば、けだるい夏を律する爽やかな渋味と、ジャスミンの香りがまるで、すがすがしい早朝の空気の様です。

中国茶のジャスミンティーとは違う、
すっきり爽やかで飲みなれた煎茶の風味の、

御代は 、 100㌘ ¥1,260

詳しくは、http://risyouencyaho.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
(6/19)の記事を見てください。

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ジャスミンの花の薫りする宇治茶

売り切れるお茶ご案内 今回の販売数100g入り50本

宇治茶名なのにジャスミンの薫
茉莉の薫、このお茶はその名の示すとおりジャスミンの薫りを彷彿とさせます。

中国緑茶で花の薫と例えられるのは、ジャスミンの花を示します。 これは中国緑茶・青茶の製茶工程である殺青の前の萎凋と呼ばれる発酵により生れる薫り、つまり萎凋香によるものです。


日本茶緑茶は、萎凋する前に殺青(茶葉の酵素の働きを止める工程)して萎凋を防ぎ、新鮮な風味を珍重します。

日本緑茶の萎凋はそもそも欠点とされます。 その欠点とは、新鮮さとは真逆の、こもったような蒸れた臭い・赤く濁った水色で、誰もが好まないでしょう。

今回ブログで紹介させて頂きます茉莉の薫は、ほのかにジャスミンの薫りがしていて、水色も煎茶らしい、きれいな透明感の有る山吹色です。生産農家の方もこのお茶を、コントロールして意図的に作られたのではないと思います。 もしそうなら大発見!であります。

これこそ、大変貴重なお茶、賞味して頂く価値は大いにあります。

 

一煎茶目を茶碗に注いだら、先ずは急須の茶葉の薫りをきき、お楽しみ下さい。 その後は、普段通りのお召し上がり方でどうぞ。

梅雨の憂いを払拭するかのような清純な薫りが広がります。

マリノカ
茉莉の薫 100ℊ 1,260円