日本のソムリエ草創期

7月下旬に会って来ました。 日本のソムリエ界の重鎮に!
皆さんもよく知る、東京の六本木ヒルズに有るホテルの一室をお借りして、そのお相手は(社)日本ソムリエ協会名誉会長の熱田貴先生です。
写真でしかお見受けしたことが無かったんですが、ホテル玄関でお待ちしていたところ一見して熱田先生と分かりました。
上背はさる事ながら大きなお体は、決して肥満ではなくきっと若い頃には何かスポーツをなさっておられたかのようにお見受けしました。 優しくて強みのあるお声は、会談内容を録音したレコーダーの、貧弱な私の声がより情けなく感じてしましました。

勿論会談内容は、国内外の西洋料理レストランでのお茶、とりわけチーズとお茶のマリアージュに付いてです。
用意したお茶は、サミドリ品種のかぶせ茶、ヤブキタ品種の煎茶どちらもブレンドしていない単一畑の風土の風味を感じる個性豊かなお茶です。 もう一品は幣舗の焙じ茶で一番人気の特上ほうじ茶です。 この三品は、今年のお茶の中で、其々共にチーズと最も相性が良い逸品です。 用意したチーズは、コンテ・クリームチーズ・カプリスデデューの三品です。
其々のお茶と・チーズを食す際にお茶碗を、大きな両手の中に育み目を閉じて深々と息を吸い込むが如く試されていたのが私の心の印象に残っております。  共に飲食の世界に身を置く者同士、その納得の表情により私は勇気付けて頂きました。 そのお言葉は短くしかし重いものでした。『チーズとお茶は有りですね。 我々ソムリエは、改めてまた一つ日本茶の勉強をしていかなければなりません。』  このお言葉に接して、身の引き締まる思いと、責任感を新にしました。