フランス出張日記2011年10月18日

南仏アヴィニヨンのフランス最大の組合、ギルドデインターナショナルの会長Roland Barthélemy様を訪問させて頂きました。
TGVのアヴィニョン駅へ迎えに来て頂き、車で約40分。オリーブとブドウ畑をくぐり抜けて、
丘の上のBarthélemy様の家へ到着。
パリとは違う南仏の陽気を感じるモダンな造りのお家は解放感あふれる別天地。

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試飲・試食にあたり、まずは水の選定から。お茶は軟水で入れるのが好ましいのです。
Barthélemyさんは地下250メートルからご自宅専用の 井戸水を引かれているそうです。
買ってきて頂いたボルビックと飲み比べ。
断然井戸水の方がまろやかで癖がなく、試飲に使わせて頂く事にしました。

最初は冠茶をうんと湯さましして抽出、それだけで一口召し上がって頂きました。 まろやかでコクのある 味。
冠茶を召し上がっていただくことで、未孔を新たにし、つまりニュートラル な状態で試食を始めて頂くことができます。

さあいよいよチーズとお茶のマリアージュに挑戦だ
チーズ本場の権威は、如何なる反応を示してくださるのでしょうか。2011-11-20 20111120201057c9a

先ずは、ブリア・サヴァランと冠茶。

一煎目。
夜明けのイメージ、と表現されました。未孔が目覚め、幼年期の味覚の記憶を呼び起こす。
しだいにうまみが増してゆき、日没の時に照り映える太陽のように強烈なものになっていく。
冠茶はブリア・サヴァランと同じようなキノコのような心地よい芳香を感じるとのコメントを頂く。

二煎目。
未経験の味。ヨーロッパでは♦1UMAMIと呼ばれる味である。
お茶は自然を際立たせるものであり、持続性のある薫りを放つ。
それは気持ちを和らげ,深い喜びに誘う。
お茶とチーズがお互いに絶妙の平衡を保つのである。

次々に表現され、はっとするようなBarthélemyさんの的確な分析力に感動しました。

♦1UMAMI(近年日本語の旨味を、食のプロの間で使われるようになりました)